ゴールの後、
私たち3人は、練習から本番まで ある同じ言葉を交わし、心を繋いできました。
「 どっちだ!? 」
「 どっちだ!? 」
「 どっちだ!? 」
◇
それが、明らかに差がついて どちらかが勝ちだと分かりきっていたとしても、
私たち3人は、毎回 、同じ言葉を交わしました。
「 どっちだ!? 」
「 どっちだ!? 」
「 どっちだ!? 」
そして、
その言葉を交わした後、数秒の沈黙を経て、
アンカーの二人は 仲間のもとへ
手を繋いで向かうのでした。
紅白リレー
リレーの選手たちは 、
常に自分を信じ、仲間を信じ、練習期間中を ひたすらに走り続けました。
そして、
走るたびに力をつけ、たくましくなっていき、笑い、懸命に仲間を応援し、転んだり、バトンを落としたり、時には涙しました。
涙の園児は、先生や仲間の励ましが支えてくれました。
一日たりとも、同じストーリーはなく、
真っ白なキャンバスには、毎回違った絵(ストーリー)が描かれ、
私たちの感動を呼びました。
勝負は時の運と申しますが、
本番での感動は、格別なものでした。
◇
時を隔てて今なお美しい瞬間、
そこにいた全ての人たちの記憶。