突然ですが、
本日より夏の特集と題して先生インタビューを、本ブログにて掲載していこうと思います。
お時間がございましたらお読みくださるとうれしいです。
夏の特集 「 先生インタビュー 」
初回(本日)のインタビューは、2002年( 平成14年 )1月25日(金)発行の
「 ちびっこ自然クラブ 」から、〇〇やん先生の子供時代にフォーカスしたインタビュー記事を本人の許可をもらい 当時の文章をそのまま引用し掲載させていただきます。
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なお、 クラスの先生方には アンケート形式で子供時代を思い出してもらいました。 2回目以降に順次公開致します。 こちらもお楽しみに!
聞き手 〇〇〇はー
話し手 〇〇やん先生
「それではよろしくお願いします。ずばり、〇〇先生にとって自然とは何でしょう。」
「私にとっての自然とは故郷の自然であり、それは心の問題のように思えます。」
「なるほど。その辺のところを詳しくお話し下さい。」
「かつて私は若狭の寒村に生まれ、家では羊・チャボ・ウサギを飼っていました。隣家には牛や馬がいました。」
「ほう、のどかな感じがしますねえ。」
「少年時代の私は、川では小魚やどじょうを捕まえて、すぐに七輪で焼いて醬油をかけて食べました。当時はいつも空腹でしたねえ。」
「都会にいては考えられないことですね。他には何か?」
「はい。山では色々な木の実・椎の実・野生の梨や山栗・あけびなどをサルのように食べていました。海では、素もぐりで、サザエ・アワビ・魚を採って村人から“サザエ採りの名人”と言われ、うれしかったものです。」
「まさに、知られざる一面を見せられた思いです。」
「へへへ。あの頃が本当に懐かしいですよ。そういえば、冬には雪の中、わなを仕掛けて野ウサギやカモ、小鳥を捕まえて食卓をにぎわし、祖父にほめられたものでした。」
「どっぷりと自然の中で生まれ育ったと言えますね。どうぞ続きをお話し下さい。」
「そんな私に、ある日ちょっとした事件が起こりました。中学生の時のことです。家の前でヘビを見つけた私は、それまで村の子供が必ずそうしてきたように、棒切れか農具を持って殺そうとしたところ ごく普通のそのヘビが、鎌首をもたげて怒りと悲しみの目で私に立ち向かってきたのです。その時私は、かつて経験のない身震いするような何かを感じ、大きな衝撃を受けました。それ以来、魚や小鳥や小動物はもちろん、一切の生き物を殺せなくなって今日に至っております。」
「今のお話しは、ぐっと身に迫る感じがします。」
「田舎でのこのような体験は、私の心にどのような影響を与えたのでしょうかね。ただ、自然に対する畏敬の念と感謝の気持ちが育まれたのは確かです。」
「今現在の生活の中で〇〇先生と自然とのかかわりは?」
「都会に来て37年間、夢中で生きてきました。今は、本を読む楽しみと音楽を聴くことで何とか心のバランスを取っていますが、自然との触れ合いの中で何かひとつ心に足りないものを感じる歳になりました。」
「今後の〇〇先生と自然との関係は?」
「最近、故郷に帰省する度につくづく思うことがあります。自然のふところに抱かれて、土を耕し、種をまき、収穫の喜びと感謝の気持ちで生き生きと生活している母の姿。そして何とも言えない夜の静寂さ。星空の美しさ。空気のうまさ。小鳥のさえずり・・・・・。これらは、ふるさとの自然が私を呼び戻し始めたのか、私の心がふるさとの自然を追い求めだしたのか、どちらかでしょうね。」
「ふるさとへの思いや自然を愛する気持ちがにじみ出て、大変感銘を受けました。ふるさとのお母様へよろしくお伝え下さい。本日はありがとうございました。」
注釈:
冒頭に出てきた「 ちびっこ自然クラブ 」は、
園児に身近な自然の情報を伝えようと、その当時 筆者が園の許可をもらい配布していた B4版色上質紙を二つに折って作った4ページ構成のプリントです。
念のため再度申し添えます。
上記インタビューは、今から21年前のものです。